洋行土産の乳母車
福澤諭吉は子沢山で、四男五女もの子供に恵まれました。子供を大切に思い、子煩悩であったことを示すエピソードが数多く残っています。

現存する乳母車(慶應義塾大学所蔵資料)
福澤諭吉は生涯で三度洋行(海外への視察・留学)しています。三度目の洋行でアメリカを訪れた際には、慶應義塾で学ぶ生徒のために大量の書物をとともに家族へのお土産もたくさん買って帰国しました。その中の一つが当時の最新型で、日本ではかなり珍しかった乳母車(うばぐるま)です。

諭吉が購入した乳母車(現物)
実際にこの乳母車に息子二人を乗せ散策したといわれており、息子二人が乳母車と一緒に写った写真が残されています。また、この乳母車をヒントに改良したのが、現在でも観光地で見かける人力車です。

一太郎、捨次郎と諭吉が購入した乳母車
*記事内の写真は、慶應義塾福澤研究センターにご提供いただきました。